号砲~ゴールテープはどこまでも~
スタートラインは、いつでも君の足元に。
先にゴールテープを切ったと思っているヤツは、
その向こうでいつか抜かせばいい。
勝負はスピードでもペース配分でもなく、
自分の全力を極めること。
そう、順位も世界記録もない。
気がつけば、
隣のレーンのライバルは視界から消えている。
先を行ったのでもなく行かれたのでもなく、
自分のまっすぐしか見えないから。
さあ、スタートを告げる号砲がいま、轟(とどろ)く。
脇目も振らず、その向こうへ。
君にしか見えぬゴールを目指して。